抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿ではN-複素環カルベン配位子(NCL)を持つ発光性錯体の研究成果を中心に,二座NCLを含むCu錯体,単座NCLを持つCu錯体,N-複素環カルベンキレートを含むPt(II)錯体を述べた。近年,特に触媒化学分野を中心にホスフィン代替物としてのNCLを持つ金属錯体研究が活発である。2つのNCLが2つのCuに配位し,分子内に反転中心を持つ構造の二座錯体を述べた。錯体1)と末端をイソプロピル基とした錯体2)の固体状態発光スペクトルを示した。TDDFT計算結果で,発光を金属中心の遷移にMLCT遷移が多少混ざった励起状態から生じると帰属させた。次に,錯体触媒分野でよく使われるカルベン配位子(イミダゾール-2-イリデン型NCLに2,6-ジアルキルフェニル基が2つ結合したタイプの単座NCL)を持つ発光性三配位Cu錯体3),4)を述べた。更に,ごく最近,合成し強い発光を示すNCLと2-フェニルピリジンのようなシクロメタル化配位子を含む混合配位Pt(II)錯体を述べた。NCL部分を鎖長の異なる炭素鎖で結んだ3種類の配位子を用いた各錯体5),6),7)を合成し構造と発光特性を比較検討した。