抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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非定常信号に対する周波数解析では,短時間フーリエ変換(STFT)がよく用いられる。しかし,解析時の分解能はフレーム長で規定されるため,必要とする時間-周波数分解能を一つのフレーム長で確保できないとき,複数種のフレーム長で解析する場合があり,計算量が膨大となる。従来,STFTの計算量削減に関して様々な提案がなされているが,複数分解能による反復解析時の計算冗長性に着目した研究は行われていない。本論文では,このような複数窓長解析の計算量削減のために,複数の短いフレーム長の窓がけスペクトルから,様々な長いフレーム長の窓がけスペクトルを直接合成する手法を提案する。まず,複数の短時間窓関数から同一形式の長時間窓関数を合成できれば,異なるフレーム長のスペクトルが合成可能であることを明らかにする。次に,実際にHanning,Blackman,Nuttall窓関数を合成し,この合成窓関数と元の窓関数を比較することで窓関数合成の妥当性を示し,更に実信号を用いたスペクトルの合成精度を示すことで,提案するスペクトル合成法の妥当性を評価する。最後に,提案手法によって計算量削減が可能であることも示す。(著者抄録)