抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本論文は,複数のディジタル化された美術館・博物館の情報を統合的なアクセスを可能にするプロジェクトの一環について述べたものである。本研究の目標は,日本の人文系の研究の補助となるシステム,すなわち異なる形式で記述されている複数の人文系のデータベースに対して統合的なアクセスを可能にするシステムの構築を行うことである。本論文では人文系のデータベースの一つとして浮世絵のデータベースを対象とした。本論文では,あるレコードに関する情報を取得するために,浮世絵が所蔵されている複数の異種データベースに対して,Linked Dataを用いて多言語統合アクセスの実現を目指している。Linked Dataは個々のデータに着目してそのデータ間に意味のあるリンクを持つデータ集合で構成されており,これを用いることで,言語やデータ形式に依らずに,Linked Dataに対応していないデータベースにある様々なデータへアクセスが可能になる。また,そのデータから新たに別のデータへのアクセスが可能になる。多言語統合アクセスの一環として,レコードから典拠データ,典拠データから既存のLinked Dataへのリンクを動的に生成している。提案手法を実装したシステムの評価では,典拠データを用いたリンク作成の信頼性の評価実験と,典拠データから既存のLinked Dataへ生成されたリンクの有用性を評価する実験を行った。前者の実験結果では姓と名両方用いた場合で高い精度となり,後者の実験では生成されたリンクのうち過半数が主要なLinked Dataにリンクすることができ,有用性が示された。(著者抄録)