抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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米国の財務会計基準委員会(FASB)の非営利組織体会計で採られている資産区分法に対する検討を行った。中でも,一時拘束純資産の増大として処理される資源の提供に焦点を当てた。この資源提供は,貸借対照表上では一時拘束純資産の区分に含まれることになるが,負債として処理すべきであるという批判がある。この批判を受けて,一時拘束純資産を増大させる資源の提供は負債として処理すべきか,その負債性について検討した。ここではFASBと国際会計基準委員会(IASB)が公表した財務会計概念フレームおよび財務会計基準における負債の定義や負債に関する記述に照らして検討した。まず,先行研究をもとに論点整理を行い,次に,FASBの非営利組織体会計における純資産の区分について確認した。そして,その区分に対するR.アンソニーの批判的見解について述べた。その後,負債の定義および寄付の性質について確認・検討した。結論として,目的拘束については負債の定義に合致すると考えられるが,時間的拘束は合致しないと考えられるとして,処理の考え方および今後の課題について述べた。