抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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超高速ビットレート移動通信を実現する伝送方式として,高周波数帯における広帯域MIMO伝送が有力な候補である。高周波数帯を用いたシステムは,見通し伝搬路での利用が考えられるが,見通し伝搬路におけるMIMO(見通しMIMO)伝送では,信号分離が困難になり,チャネル容量が著しく低下する問題がある。この問題を解決するため,見通しMIMO伝搬路上に電波を反射する反射板を設置することで,チャネル容量を改善する方法が検討されている。本報告では,反射板によるチャネル改善効果を実証するため,8×8MIMOサウンダを用いて屋外見通しMIMO実験を実施したので,その結果について示す。実証実験では,45cm×37cmの金属反射板を用いた場合と用いない場合において,チャネル伝達関数を取得し,オフライン処理で解析を行った。平均受信電力,遅延特性および固有値分布の比較により,反射板により特性が改善できることを示す。さらに,実験で測定されたチャネルデータを用いて伝送シミュレーションを行い,変調方式が64QAM,符号化率が3/4の見通し8×8MIMO伝送におけるスループット特性を評価し,反射板を用いることでスループットを向上できることを示す。加えて,適応符号化変調を導入することで,反射板によるスループット改善効果をさらに向上できることを明らかにする。(著者抄録)