抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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科学的内容に関する記述のアーギュメントを対象とした評価フレームワークに絞って先行研究をレビューし,それらが提起したアーギュメントの評価フレームワークを比較して共通項を探った。多くの研究が採用してきたToulmin(1958)のアーギュメント構造を解説した。記述のアーギュメントを評価した代表的な研究として,Bell&Linn(2000),Seethaler&Linn(2004),Sandoval(2003/2005),Sandoval&Millwood(2008),McNeill&Krajcik(2011),Kelly et al.(2008),Zohar&Nemet(2002)についてアーギュメントを行う教育実践の概要と,用いられた評価フレームワークを紹介した。紹介したフレームワークについて,評価対象としての構成要素と評価の観点に注目して検討した。記述のアーギュメントを評価した代表的な研究における評価フレームワークでは,主張,データ,保証と保証の裏付けの3要素が,評価対象として共通していること,そしてこれら3要素について,有無と質,すなわちアーギュメントの構造と内容の両方が,評価の観点になっている。本研究が見いだした上記の共通点が,理科教育の実践として高いレベルに到達している理由を述べ,本研究成果と今後の日本の理科教育の課題との関連について述べた。