抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿は,米輸出国として国際米市場で大きな存在感を示すようになったベトナムについて,その米経済の構造を表す計量経済モデルを構築し,2008年の国際米価高騰時にとられた輸出規制政策の効果を数量的に評価することを目的とした。統計データをもとに,23本の方程式で構成されるモデル(内生変数23個,外生変数11個)を構築した。このモデルに基づき,2020年までの将来予測を行い,今後のベトナム米経済の基調を予測した。さらに,2008年に輸出規制を行わなかったとの仮定によるシナリオ分析を行い,輸出規制政策の影響を検証した。結果として,輸出規制政策には確かに国内米価の上昇を抑制する効果が認められた。この一方で,輸出が抑制されることで,国際価格のさらなる高騰を引き起こしたと考えられ,また,生産者・輸出企業にとっては高い国際価格による輸出増の機会も失われた。(著者抄録)