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J-GLOBAL ID：201302238964311405   整理番号：13A1171319

未来のエネルギーに向けて-錯体化学の役割-自然エネルギーの化学的固定と貯蔵を目指した錯体合成

著者 (1件)： 田中晃二 (京大 細胞-物質統合システム拠点)
資料名： Bulletin of Japan Society of Coordination Chemistry  (Bulletin of Japan Society of Coordination Chemistry)
巻： 60  ページ： 39-41  発行年： 2012年11月30日 
JST資料番号： L7014A  ISSN： 1882-6954  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 人工光合成では,多段階分子変換における各素過程において化学結合の生成・切断を安定的に引き起こすために,2電子の移動が必要不可欠である。Ru錯体は水溶液中で電気および光化学的CO₂の2電子還元触媒として働く。H₂0/EtOH中でのRu錯体によるCO₂還元には高価で再生不可能な無機ヒドリド試薬が必要で実用的でない。2-ピリジル-1,5-ベンゾナフチリジンを有するRu錯体は,再生可能な有機ヒドリド試薬を用いて2電子還元反応を触媒することができる。Ru^III-オキシルラジカルを反応活性種とするメタノールの2電子酸化反応の反応経路を示す。本Ru^III-オキシラジカル錯体はメタノールをホルムアルデヒドに酸化して,Ru錯体を再生する。4つの酸化還元サイト(2つのRu^II/IIIと2つのキノン/セミキノン酸化還元対)を有する高活性な水の酸化触媒を開発し,水の4電子酸化反応を示した。本錯体のキノン配位子をジピリジル配位子に置換した2核錯体と比較した。

シソーラス用語： *ルテニウム錯体 ,  光合成 ,  *光触媒反応 ,  *エネルギー貯蔵 ,  *エネルギー変換 ,  錯体生成 ,  *触媒設計 ,  接触還元 ,  二酸化炭素 ,  接触酸化 ,  カルボニル錯体 ,  窒素複素環化合物 ,  脂肪族アルコール
準シソーラス用語： 人工光合成 ,  二電子酸化

分類 (2件)： 白金族元素の錯体  (CE01100E) ,  光化学反応  (CB08020F)

物質索引 (6件)： 2,2′:6,2′′-テルピリジン ,  2,2′-ビピペリジン ,  メタノール ,  2-(2-ピリジル)ベンゾ[b]-1,5-ナフチリジン ,  4′,4′′′′-(1,8-アントラセンジイル)ビス(2,2′:6′,2′′-テルピリジン) ,  3,6-ジ-tert-ブチル-1,2-ベンゾキノン

引用文献 (7件)：

• (1) K. Tanaka and D. Ooyama, Coord. Chem. Rev., 226, 211 (2002).
• (2) T. Koizumi, K. Tanaka, Angew Chem., Int. Ed., 44, 5891-5894 (2005).
• (3) D. Polyansky, D. Cabelli, J. T. Muckerman, E. Fujita, T. Koizumi, T.Fukushima, T. Wada, K. Tanaka, Angew. Chem., Int. Ed., 46, 4169-4172(2007).
• (4) T. Fukushima, E. Fujita, J. T. Muckerman, D. E. Polyansky,T. Wada, K. Tanaka, Inorg. Chem., 48, 11510-11512 (2009).
• (5) (a) K.Kobayashi, H. Ohtsu, T. Wada, T. Kato, K. Tanaka, J. Am. Chem. Soc.,125, 6729-6739 (2003). (b) Y. Miyazato, T. Wada, J. T. Muckerman, E.Fujita, K. Tanaka, Angew. Chem., Int. Ed., 46, 5728-5730 (2007).

タイトルに関連する用語 (8件)： 未来 ,  エネルギー ,  錯体化学 ,  役割 ,  自然エネルギー ,  化学 ,  貯蔵 ,  錯体合成