本報告は,Boothroyd Dewhurst社が開発した金属鋳造における原価を定量的に求めるソフトウェアーツール「DFM(Design For Manufacture)」の特徴と,内容を紹介した。DFMは,多様な作業条件を考慮した人件費,金属材料の種類(鉄,アルミニウム,マグネシウム等),製品形状と重量,鋳造法,使用する工具の損耗費,エネルギー等を定量的に考慮して原価計算を行う。AFM(米国鋳造協会)の報告では,過去5年間で米国の金属鋳造業は2336社から2010社に約14%減少し,今後もこの傾向は続くと思われる。金属鋳造業が生き残るためには,企業規模の大小を問わず,DFMを活用して適切な原価計算を行う必要がある。