抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿は,第1節~第6節から構成されている。第1節では,少なくとも私たちの見ている里山の「自然」とはあくまでも「二次林」で結局,「人工林」になってしまうと述べた。第2節では,「里山の管理」は,かつては山の持ち主が目的をもって管理していたが,現状は,その目的そのものもなく,科学的な管理目標や方針もなく,参加の人達(特にボランティアと称する人達)がむやみやたらに下草刈りや間伐を行っているように見える。プロフェッショナルが管理しなくては,いずれ里山は失われると警告し,「里山の価値を高める」ことを提案した。第3節では,里山の価値を高める方策の1つとして,一番楽しませてくれる林床植物の種類に属す春植物を豊かにすることを挙げた。第4節では,林床を賑わす春植物,ユリ科のカタクリとエンレイソウの種子の散布と発芽及び散布された種子の環境に果たすリター(落葉落枝)の役割を概説した。第5節では,里山管理の失敗例として福島県のカタクリの群生地を挙げた。終わりの第6節では,これからの里山の管理は,プロフェッショナルが行わなくてはならず,伝統的技術お備えた造園家の活躍を強く期待するとした。