抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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多層ニューラルネットワーク(NN)の学習には,1)学習最適化の工夫,2)ネットワーク構造の工夫,3)学習サンプルを増やすデータ拡張といった方法論がある。本論文では,深層学習の応用として画像認識で中核をなす2)の代表例である,畳込みニューラルネットワーク(CNN)について解説した。まず,畳込み層とプーリング層を交互に接続したCNNの構造と学習方法を示した。次に,i)画像からの局所特徴の抽出,ii)符号化,iii)プーリングからなる一般物体認識の従来法を説明し,特徴抽出とプーリングを繰り返し行うCNNの優位性を論じた。また,畳込み層のフィルタの学習の有無が認識性能に影響しないとのJarrettらによる実験結果を示し,認識性能の向上にはネットワーク構造の最適化が必要となることを説明した。一方,画像特徴の教師なし学習としてオートエンコーダにスパース正則化を加えたスパースオートエンコーダでは,一般物体認識のデータセットCIFAR-10の学習によって6割弱の認識率が得られた。さらに,全結合層を単純に積み上げるのではなく,CNNのような構造のネットワークをボルツマンマシンとして記述した畳込みディープビリーフネット,及びLeらの9層のNNを再構成型トポグラフィック独立成分分析で教師なし学習した研究ではより興味深い結果が得られることを示した。