抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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(1)東日本大震災により冷却機能を喪失し,海水注入された東電福島第一原発の構成部材であるステンレス鋼を想定した腐食試験として,TIG溶接したオーステナイト系ステンレス鋼(SUS304)を3%と30%の塩水(温度:常温と90°C)に1ケ月間浸漬し,顕微鏡観察と引張試験を行った。溶接部と母材の境界に腐食は認められたが,応力腐食割れ(SCC)は認められなかった。引張試験での破断は,何れも腐食が進行していた部分から起こっており,腐食と共に脆化が進んでいるとみられるが,SCCによる大きな亀裂が発生しなかったので,強度低下は起きなかった。従って,福島原発への海水注入は原子炉全体に直ちに大きな損傷を与えるものではない。(2)沼津高専機械工学科4,5年生70名に対して福島原発の廃炉に及ぼす海水注入の影響および原発と電力問題に関するアンケートを行い,原発の危険性を十分に認識しているものの,電力不足を回避するには原発が必要との回答が多かった。