抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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著者らは,難加工材の一つであるチタン合金の部品製造に,直接的により製品に近い形に成形できる金属粉末射出成形法(MIM)の適用を図ろうとしている。現時点の課題は大型の部品製造において,脱脂あるいは焼結の際の大きな収縮量による変形,場合によっては亀裂の発生が生じることである。本研究においては,この変形の改善を目指し,脱脂の際の昇温速度の変形に与える影響およびMIMプロセス全工程における変形について調べた。Ti-6Al-4V合金粉末(<45μm)とパラフィンワックス,カルナウバワックス,アタクチックポリプロピレン,エチレン酢酸ビニルおよびフタル酸ジブチルの5種類を混合したバインダを体積比65:35で混練し,射出成形機によってサンプルを形成した。この際,大きさの影響を調べるために,外径(24,45,65mm)と厚み(4.4,6.5,8.6mm)を変化させた。脱脂は溶媒脱脂と加熱脱脂の2段階を用いた。焼結は真空焼結炉によって1250°C,2hで行なった。得たサンプルの相対密度測定,酸素・炭素分析,組織観察を実施した。また,変形測定をレーザ変位計を用いて行なった。これらの実験から,加熱脱脂時の昇温速度は変形に大きく影響し,大きな厚みのサンプルでは昇温速度を小さくすることが重要であることを示唆した。