抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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広がるシカ被害への対策として,2012年1~4月に革新的なシカ捕獲が,北海道知床,浜中町,および静岡県富士宮市で実施された。各地域で安全,確実,高確率を確保するため,どのような捕獲法が採用されたか報告した。知床では冬季閉鎖中の道路で車両から餌付けしたエゾシカを射撃する「流し猟式シャープシューティング」(流し猟式SS)が行われた。14回の流し猟式SSで308頭のシカが捕獲された。捕獲効率は8.1頭/1日(1日=8時間)で,他の手法より高い捕獲効率であった。浜中町では森林管理者による安全管理のもと,除雪された林道に複数の給餌場所を設置し,車両内外から発砲による効率的な捕獲(モバイルカリング,MC)を開発した。10日間の捕獲活動で41頭が捕獲され,一般的な狩猟に比べMCの捕獲効率は約2倍高かった。富士山南西山麓の国有林内で,林道から50m内に複数の餌場を設置し,給餌場間を車で移動しながら狙撃(停車状態)することで効率的な捕獲が可能か検証した。6日間で73頭,射手1人1時間で1.2頭と非常に高い捕獲効率が得られた。どの報告でも,捕獲技術の受け皿としての捕獲体制の重要性が繰り返し指摘された。