抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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トリブチルすず(TBT)は主要な海洋汚染物質であり内分泌かく乱,肝毒性,免疫毒性及び神経毒性をもたらす。しかしTBTの毒性の原因となる分子機構は完全には解明されていない。そこでモデル生物ゼブラフィッシュにおいてTBT曝露が小胞体(ER)ストレス応答を誘発するかについて調べた。ゼブラフィッシュ由来のBRF41繊維芽細胞を0.5~16時間,0.5もしくは1μMのTBTに曝露しその後溶解してERストレス関連蛋白質を検出するためにイムノブロットを行った。受精32時間後(hpf)まで培養したゼブラフィッシュの胚を16時間,1μMのTBTに曝露し,ERシャペロンとERストレス関連アポトーシス因子の発現を可視化するために全載in situハイブリダイゼーションに供した。BRF41細胞のTBT曝露はRNA依存性蛋白質キナーゼ様ERキナーゼ(PERK),真核生物翻訳開始因子2α(eIF2α)及びイノシトール要求蛋白質1(IRE1)のゼブラフィッシュのホモログのリン酸化とX-ボックス結合蛋白質1(XBP1)mRNAの特徴的なスプライシングをもたらし,活性化転写因子4(ATF4)蛋白質の発現を増加させた。TBT曝露したゼブラフィッシュの胚では78kDaグルコース調節蛋白質(GRP78)のゼブラフィッシュのホモログをコードする遺伝子とCCAAT/エンハンサー結合蛋白質様蛋白質(CHOP)をコードする遺伝子の局所的発現を水流や水の振動を検出する感覚器官である感丘の前駆細胞で検出した。これらin vitro及びin vivo試験はゼブラフィッシュのTBT曝露は変性蛋白質応答(UPR)のPERK-eIF2α及びIRE1-XBP1経路双方の活性化を通じ器官特異的な様式でERストレス応答を誘発することを明らかにした。Copyright 2013 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.