抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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地方都市の中央図書館は,各市町村にある分館の上位的存在として位置づけられ,広域参考図書館的な役割を担っていて,その規模も大きくなっている。また,図書館は学習支援や多様化する社会ニーズに応じて,今後も重要な役割を果たすことが期待される。本研究では,社会ニーズに対応した多様化する図書館の利用形態を前提として,市町村の大規模化の傾向がある中央図書館に着目し,その利用実態と滞在時間との関係を分析することにより,利用の多様性やその程度及び滞在時間による利用実態の差等を明らかにし,今後の地方都市の中央図書館のあり方を探ることともに,図書館計画のための基礎的資料を得ることを目的とする。今回,広島県福山市中央図書館を調査対象とし,前回調査の尾道市立中央図書館との比較を行った。その結果を示す。平均滞在時間は,福山,尾道ともに82分程度であり,年齢では「10代」,「20代」が長い傾向にある。滞在時間区分と利用実態との関係では,「30分未満」は「目的の本,CDの借」のみの比率が特に高く,「300分~」は「学習・勉強」のみの比率が特に高く,「60~120分」は,それらの中間的な利用実態であった。以上の分析結果から,滞在時間によって利用実態に差がみられたが,滞在時間が長い場合は勉強等の単一利用率が高くなり,利用の多様性が低いという結果が得られた。