抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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メソポーラスシリケート(MPS)上への酵素固定化について概説した。MPSは規則正しい多孔構造と限定された孔径分布を有し,かつ大きな表面積を有する素材であり,その高い安定性と化学的に種々の官能基で修飾可能であるという特徴から,酵素固定化基材として魅力的な物質となっている。MPSの多孔構造環境のため,その固定化酵素は溶液状態での酵素と比較して,酵素活性の劣化無しに高い安定性を獲得することができる。このようにMPSは固定化酵素用素材として多くの利点を有してはいるが,大スケールの生体触媒リアクターへの応用は現状では困難となっている。MPSの粒子径(通常,サブミクロンからミクロン)がフローリアクターには向かないことがその主な理由である。最近開発されたシリカモノリス素材はフローリアクターへの利用が期待されているが,本素材への官能基導入の点で問題が残されている。素材と酵素を繋ぐ官能基をより広範囲に探索することが,MPS基材大スケールバイオリアクター開発の鍵となっている。