抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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英国のシンクタンクDEMOSのLeadbeaterが社会起業家について取り上げてから15年が過ぎようとしている。その間,英国では政府,民間をあげて社会的企業,社会起業家に対して様々な取り組みを実行してきた。英国の社会的企業についていくつかの先行研究があるが,これらは2008年前後の資料を中心としている。日本でも社会的企業と社会起業家についての関心が高まっており,英国の先駆的な対応から学ぶべき点は多い。そこで,今回,中京大学企業研究所のプロジェクト助成を受け,現地調査を行った。英国の社会起業家研究で有名なオックスフォード大学サイード・ビジネススクールのDr Nichollsと,政府系の中間支援機関であるSocial Enterprise UK(SEUK)のChung氏にインタビューを行った。本稿では,これらを踏まえて英国の社会的企業と社会起業家の現状について報告した。まず,1997年から2008年前後までの英国政府の支援策についてレビューした。次に,Nicholls氏から聞いたオクスフォード大学MBAにおける起業家教育の状況,Chung氏から聞いたSEUKの活動状況について報告した。そして,SEUKが行った社会的企業調査2011に基づき,現段階での社会的企業について,1)目的のトップ10,2)年間収入,3)収入源の内訳,4)雇用者数,5)スタートアップ時の障壁,6)成長時における障壁について考察した。最後に,社会的企業の社会的認知が広がらない理由,成功した事業の成長についてのあり方について論じた。