抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本解析記事では,当研究室で開発された液晶を流動させ運ぶ小さな2種類のポンプに関して説明する。このポンプをここでは液晶ポンプと呼ぶ。まず,一つ目のポンプについてであるが,平板形状で流路底面に電極を有するポンプを製作し,回転電場の一つである三相交流電流を印加し流動を誘起した。電場の印加のもとで,ポンプの流量と圧力の特性を計測した。そして本ポンプの特性を簡単化するために次元解析を行った結果,無次元圧力と無次元流量の関係はほぼ一本の直線となった。さらに,ポンプ内部の流動の可視化実験と流動解析を行い,回転流動の発現を確認した。次に,直流電場を用いて誘起される液晶の一方向の流動を用いたポンプを製作した。このポンプは円筒形状の流路と円筒形状の電極を有している。直流電圧を用いて可視化実験を行い,液晶が一方向の流動を引き起こすことを確認し,本円筒型ポンプの有次元および無次元の圧力流量特性計測実験を行った。高圧力や高流量を得るために種々の形状の電極や流路が製作され,それらの結果が比較された。このポンプを接続することにより,高圧力や高流量が得られた。今回の2種類の液晶ポンプの構造は単純で,さらなる研究で小型化が可能である。本ポンプは,電気エネルギーを流体エネルギーに変換するアクチュエーターに対する液体供給源として使用できる。さらに,本ポンプは振動や騒音がないため,クーリングシステムでのポンプとして用いられる可能性がある。(著者抄録)