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J-GLOBAL ID：201302260358823692   整理番号：13A0803102

イオン周りで見られる水の速い誘電緩和-分子動力学シミュレーション-

著者 (1件)： 久保田陽二 (九大 理)
資料名： 物性研究・電子版(Web)
巻： 2  号： 1  ページ： WEB ONLY  発行年： 2013年02月 
JST資料番号： U0316A  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 単一イオン周りの水の動的な性質を分子動力学シミュレーションにより調べた。誘電緩和スペクトルを与える物理量を再検討し,これまでのシミュレーションで評価されていた配向緩和とは異なる時間相関関数の形で,計算すべき物理量を定式化し,常温常圧の希薄電解質水溶液を想定した分子動力学シミュレーションを行った。その結果,イオン周りの水はバルク系の水と比べて速い緩和成分を持っていた。緩和の時間スケールは実験による測定値とよく一致していた。本研究から,同一水分子の緩和運動ではイオン近傍に遅い運動が見られ,粒子間の協調的な運動を調べることで速い緩和成分が見られることが分かった。

シソーラス用語： スペクトル ,  *水 ,  電解質溶液 ,  相関関数 ,  水分子 ,  分子運動 ,  分子動力学 ,  計算機シミュレーション
準シソーラス用語： ハイパーモバイル水 ,  時間相関関数 ,  誘電緩和スペクトル

分類 (1件)： 分子の電気的・磁気的性質  (BH05032U)

引用文献 (5件)：

• [1] S. Kabir, K. Yokoyama, K. Mihashi, T. Kodama, and M. Suzuki, Biophys. J. 85 (2003), 3154.
• [2] T. Miyazaki, G. Mogami, T. Wazawa, T. Kodama, and M. Suzuki, J. Phys. Chem. A 112 (2008), 10801.
• [3] R. Buchner and G. Hefter, Phys. Chem. Chem. Phys. 11 (2009), 8984.
• [4] I. Kurisaki and T. Takahashi, Comput. Theor. Chem. 966 (2011), 26.
• [5] M. Maroncelli and G. Fleming, J. Chem. Phys. 89 (1988), 5044.

タイトルに関連する用語 (4件)： イオン ,  水 ,  誘電緩和 ,  分子動力学シミュレーション