抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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公務技術の危機と荒廃する公共事業について考察する。この20年間に行ったダム計画は全国で20件以上に及ぶが,そのいずれもが治水対策としては的外れなムダなダム計画であった。この20年来,我が国の公共事業は多くの国民の支持を失っている。公務技術の欠陥には,技術力低下の問題や公務技術者の社会性の問題がある。荒廃する公共事業の一例として,ムダなダム事業でありながら「環境にやさしい」を売りにした今流行の「穴あきダム」があり,代表的実施例の益田川ダムでは魚が遡上できる状況になく,環境影響へのモニタリングも行われていない。また流況の平坦化による河川下流部の環境悪化を生じており,流木・土石礫・ゴミによる閉塞問題も抱えている。今後,行政内技術者不要論を克服し,技術の現地性欠如問題を克服し,技術の社会性を考慮する必要がある。