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J-GLOBAL ID：201302260658792543   整理番号：13A0528440

超巨大噴火と「火山の冬」

Super Eruption and “Volcanic Winter”

著者 (1件)： 高橋正樹 (日本大学文理学部地球システム科学科)
資料名： エアロゾル研究  (Journal of Aerosol Research)
巻： 27  号： 3  ページ： 278-283 (J-STAGE)  発行年： 2012年 
JST資料番号： L0641A  ISSN： 0912-2834  CODEN： EAKEEA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 超巨大噴火は,成層圏に大量の硫酸エアロゾルを生成させる膨大な硫化ガスを大気中に放出する。硫酸性エアロゾルは,太陽光線を反映して地球の表面上に”火山の冬”と呼ばれる急激な気候冷却を生じさせる効果を有している。1815年に起きたインドネシア・ロンボク島のTmabora火山の噴火は,マグマ噴出量55km³におよぶ歴史時代最大規模の噴火であった。この巨大噴火により,北米では1816年が夏の来なかった年と呼ばれ,地球寒冷化による農作物の不作による飢饉のため,アイルランドのチフス,インドのコレラ,この疫病は日本にまでおよび”安政のコレラ”が発生している。”火山の冬”を含め,地球寒冷化の時代には,伝染病のパンデミックが起こりやすい。歴史上の巨大噴火による古気候学,さらに火山ガスとエアロゾル,気温変化,気候変動について解説した。

シソーラス用語： *噴火活動 ,  *火山 ,  *冬 ,  *気候変動 ,  火山噴出物 ,  エアロゾル ,  エアロゾル濃度 ,  大気混濁度 ,  光学的厚さ ,  硫酸 ,  酸化硫黄 ,  大気汚染物質 ,  火山ガス ,  火山灰 ,  *寒冷気候 ,  *古気候 ,  成層圏
準シソーラス用語： *寒冷化 ,  地球寒冷化

分類 (4件)： 気候学,気候変動  (DC05140T) ,  地球熱学,火山物理学  (DC03070D) ,  自然災害  (RA02030M) ,  その他の同位体年代測定  (MC03012G)

引用文献 (39件)：

• Bluth, G. J. S., Rose, W. I., Sprod, I. E. and Krueger, A.: Stratospheric Loading of Sulfur from Explosive Eruptions, Journal of Geology, 105, 671-683 (1997)
• Catchpole, A. J. W. and Faurer, M. A.: Summer Sea Ice Severity in Hudson Strait, 1751-1870, Climate Change, 5, 115-139 (1983)
• Chesner, C. A., Rose, W. I., Deino, A., et al.: Eruptive History of Earth’s Largest Quaternary Caldera (Toba, Indonesia) Clarified. Geology, 19, 200-203 (1991)
• Chesner, C. A.: Petrogenesis of the Toba Tuff, Sumatra, Indonesia, Journal of Petrology, 39, 397-438 (1998)
• Christiansen, R. L.: The Quaternary and Pliocene Yellowstone Plateau Volcanic Field of Wyoming, Idaho and Montana, U.S. Geological Survey Professional Paper, 729, 145 (2001)

タイトルに関連する用語 (3件)： 巨大噴火 ,  火山 ,  冬