造粒工程後の原料への返鉱の添加による焼結生産性の向上

MATSUMURA Masaru; YAMAGUCHI Yasuhide; HARA Masaki; KAMIJO Chikashi; KAWAGUCHI Takazo; NAKAGAWA Youichi

文献

J-GLOBAL ID：201302261606487072 整理番号：13A0528376

造粒工程後の原料への返鉱の添加による焼結生産性の向上

Improvement of Sinter Productivity by Adding Return Fine on Raw Materials after Granulation Stage

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資料名：
巻： 53 号： 1 ページ： 34-40 (J-STAGE) 発行年： 2013年
JST資料番号： F0100A ISSN： 0915-1559 資料種別：逐次刊行物 (A)
記事区分：原著論文発行国：日本 (JPN) 言語：英語 (EN)

焼結鉱生産性向上に関連して焼結層の通気性を高めるために,RF-MEBIOS(返鉱-モザイク埋め込み鉄鉱石焼結)法を提唱した。この方法では,乾燥粒子としての微粉返鉱を造粒原料に添加して焼結機に装入する。鍋試験によりRF-MEBIOS法では装入時の焼結原料混合物の湿分が同じなら焼結生産性が向上することを明かにした。この生産性向上はふたつの主要な現象によって焼結充填層の通気性が高くなることが原因である。ひとつは,造粒時の擬似粒子寸法の増大であり,もうひとつは装入後の焼結充填層のかさ密度の減少である。前者は0.25mmより小さい擬似粒子を減少させるために造粒時の原料中の湿分を高めることで実現する。後者は嵩密度を下げるために充填層を乾燥粒子と湿潤粒子で構成させて内部の摩擦を高めることにより実現する。RF-MEBIOS法の開発では,返鉱が焼結機での生成時に乾燥しているのでこれを乾燥粒子として選択した。造粒工程後に添加する返鉱の量が多いほど焼結生産性は向上する。擬似粒子(-0.25mm)比とεの火炎面移動速度に及ぼす影響を評価し,それぞれが火炎面移動速度55%,41%増大させることがわかった。RF-MEBIOSの焼結生産性向上効果を鹿島製鉄所のNo.3焼結工場で確認した。この改善の程度は焼結混合物の装入時の水分が一定なら,造粒焼結原料に造粒することなく添加されるバイパス返鉱の比率に比例する。これは,造粒時の湿分を高くする方がバイパス返鉱中の微粉物質を増加させるより優位性を持っていることを意味する。RF-MEBIOS法は,住友金属の3ケ所の商用焼結機(鹿島,和歌山,小倉)で実機化されている。3ケ所の焼結工場のすべてで生産性の向上が確認されている。このことは,RF-MEBIOSの導入が焼結生産性の普遍的な改善を引き起こすことを示している。(翻訳著者抄録)

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鉱石の熱処理 , 鉄鉱石

引用文献 (18件)：

1) J. Sawamura, K. Itou, N. Uno and M. Oomizu: Tetsu-to-Hagané, 61 (1975), S416.
2) R. Nakajima, S. Komatsu, M. Shimizu, H. Inoue and A. Takagi: Tetsu-to-Hagané, 61 (1987), S765.
3) For example, S. Funada and T. Saito: Tetsu-to-Hagané, 43 (1957), 880.
4) T. Kawaguchi, K. Kuriyama, S. Sato and K. Takada: Tetsu-to-Hagané, 76 (1990), 1642.
5) T. Haga, A. Ohshio, Y. Hida, H. Fukuda and N. Ogata: Tetsu-to-Hagané, 83 (1997), 233.

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