抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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食物繊維の物理的性状は,固体状,水に溶けて粘性を示すもの,ゲル状などさまざまであり,その咀嚼・嚥下は,ライフステージごとに異なっている。新生児期は乳汁などの液体中心であるが,乳児期は離乳食を通し,液体から徐々に穀類,芋類などを軟らかくした固形物を摂取できるようになり,食物繊維を摂取するようになる。幼児期および学童期になると,食物繊維を多く含む硬い食品をしっかり噛んで食べることによって,咀嚼機能が向上する。成人期は,食物繊維をしっかり咀嚼することによる健康への効果が多く見られる。高齢期は,咀嚼・嚥下機能が低下し,硬い食品が食べにくくなるので,調理・加工の工夫により食物繊維を軟らかくし摂取していく必要がある。また,嚥下困難になると,水溶性食物繊維がもつ粘性を利用して,飲み込みやすくするなどの工夫が不可欠となる。このようにヒトのライフステージごとの咀嚼・嚥下に,食物繊維のもつ物理的性状の幅広さは多様な影響を与えている。(著者抄録)