抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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「原発解体イノベーション」特集の1文として,前段では原発の廃炉の実態と問題点を,後段では福島第一原発の処理問題を論じた。廃炉に関しては,除染や解体技術において未解決な技術的課題があるわけではなく,むしろ,正確な廃炉コストの査定方法とその変動に対応するための基金の準備,使用済燃料の最終処理について,国としてのロードマップが未だに示されないことによる事業者の支出の増大など,経済的問題の方が重要であると結論した。福島の問題は,目下,汚染水の漏出が問題視されているが,現在と将来の日本にとって最も好ましい方法を模索するため,一般的な廃炉の問題も含めて,様々な世界の状況を俯瞰し,豊富な知見を集めて分析した上で,超長期的,国家的スケールで方針を練っていく必要があると指摘した。