抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,空気熱源式ヒートポンプの温室における利用が注目されてきている。ヒートポンプの性能を表す指標としてCOP(成績係数)が使われている。しかし,JIS規格で規定されているCOP測定の環境条件と温室内の温熱環境は大きく異なっていることから,温室におけるCOPの測定が求められている。本研究では,温室内にヒートポンプを設置し,空気エンタルピー法による暖房時のCOPの測定を試みた。最初に,COP値に大きな影響を与えるヒートポンプ吹出し口の風速・風量と空気温度を検討した。風速は中央部と左端部で,約2.7m/sの差があり,空気温度は約2.5°Cの差があった。そこで,均一な空気温度と平均化した風量の測定ができるように,集風フードとダクトを設け,その後方にピトー管方式の風量測定器を設置し,ダクトの最後尾にインバータ制御機能を持つ吸引ファンを持つCOP測定装置を開発した。その結果,空気温度のばらつきは0.3°C以下,風量はメーカー値との差が5%以内となった。最後に,JIS規格で示されている環境条件に近い条件の断熱室や実際の温室におけるCOPの測定から,風量を特定することで,今回示した方法によってCOPを正確に測れる可能性が示された。(著者抄録)