抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ハイブッシュ系ブルーベリー(Vaccinum spp.)はチリの主要な輸出果物であり,0°Cで冷凍してアジア,ヨーロッパおよびアメリカの市場へ海上輸送で15日以上をかけて送られる。そのため,Botrytis cinereaによる灰色かび病が重大な経済的損失を招く。そこで,灰色かび病防除に対する各濃度×時間(Ct)の二酸化硫黄(SO
2)処理の有効性を実験室内で実験して果実を冷凍する前に検証をおこなった。なお,SO
2処理はパレット規模での燻蒸法により,品種「Brigitta」,「Legacy」,「Liberty」および「O’Neal」に対しておこなった。「Brigitta」および「Liberty」の果実では,発病率が無処理果では97.2~97.5%であったが,Ct400(μL/L)hのSO
2処理果では7.9%~6.1%減少した。実験室内条件下でのSO
2処理のCt条件と発病率との関係は,指数モデルで最もよく説明することができ,決定係数(R
2)は0.88~0.96であった。EC
90の推定値は245~400(μL/L)hであり,パレット規模での燻蒸により最も高い防除効果が得られる最低限のSO
2処理のCt条件は250~350(μL/L)hが妥当であった。なお,本試験のCt条件では外観上のSO
2の薬害は認められなかった。したがって,SO
2燻蒸処理はブルーベリー灰星病のリスク軽減技術として有効かつ実用的であることがわかった。また,今後はチリの主な輸出市場においてブルーベリーへの本処理利用の申請に取り組むべきと考えた。Copyright 2013 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.