抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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北海道において半世紀にわたる秋まき小麦の品種の改良,特に加工適正の向上の歴史は,決して平坦な道のりではなく,実需者の協力を得てはじめて成し遂げられたものである。ここでは,実需者ニーズに対応し,「チホクコムギ」の誕生の推移を説明し,さらに課題となった製粉歩留まりや耐雪性,うどんこ病抵抗性の改良が,これ以降誕生する新品種ごとに応じた栽培法の研究・開発の先駆けとなったと説明した。北海道が国内の主産地になるに伴い,日本麺用小麦の他に製パン用の小麦の安定生産,品質改良のニーズが高まり,「キタノカオリ」,「ゆめちから」が誕生したと解説した。製パン試験では,「ゆめちから」と「きたほなみ」のブレンドが実需者からの関心が高まっているといわれている。現在の小麦の品質改良は製粉用を対象とし,成分として蛋白質の一種であるグルテンや澱粉のアミロース含量に関する研究・開発が実施されており,多収な品種の育成,効率的な施肥法の確立,各種雪腐病等の防除薬剤の開発・普及,大規模機械化の確立,小麦の作付割合に占める秋まき小麦の増加等が挙げられる。