抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年ニュートリノの出ない2重ベータ崩壊(0νββ崩壊)の探索が標準理論を超える新たな物理への糸口を探る実験として注目を浴びている。この現象はニュートリノがそれ自身反ニュートリノに等しい粒子(マヨラナ粒子)であるかどうかを検証する唯一実現可能な方法である。見つかれば素粒子標準理論を超える全レプトン数非保存過程の発見でありニュートリノがマヨラナ粒子であることが確定する。さらに崩壊半減期からニュートリノ質量の絶対値や階層性,さらにレプトンセクターでのCPの破れについて新たな知見が得られる可能性があり,それは宇宙創成時の粒子生成メカニズムについての研究の進展につながるものと期待されている。このため世界中で発見一番乗りを目指して熾烈な競争が繰り広げられている。本稿では2011年秋から岐阜県飛騨市神岡町の中の0ν地下実験施設カムランドの検出器を改造し大量の
136Xe同位体核を用いて進行中の0υββ崩壊探索実験「カムランド禅」の紹介と2012年6月まで採取したデータの解析結果および今後の進展について解説する。(著者抄録)