抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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インターネットの普及に伴い,ネットワークを通して様々な情報がやり取りされている。そのため現在では,ネットワークは社会的基盤の一つとして生活に不可欠な存在になっている。しかし,ネットワークを利用した不正通信も多く存在する。不正通信の中でも,SSHのパスワード認証に対する総当たり攻撃や辞書攻撃への対策は重要である。我々は,22番ポートのTCPコネクションの接続状態を監視し,各コネクションの確立から,終了までのパケット送受信回数の少ないコネクション数を検出することで,SSHパスワードクラッキング攻撃を検知する「SSHパスワードクラッキング攻撃検知システム」を開発した。また,学内のSSHサーバから,検知した攻撃者IPアドレスへ送信するパケットを破棄することでSSHサーバと攻撃者との通信を遮断する。我々は,攻撃者との通信の遮断の有無によりシステムを2つの期間運用し,それぞれの期間の1つの送信元ホストあたりのパスワードクラッキング攻撃検知回数や遮断中の送信パケット数などを調査した。その結果,攻撃者との通信を遮断する場合では,1つの送信元ホストあたりのパスワードクラッキング攻撃の検知回数が,遮断をしない場合に比べ約4分の1に減少していた。しかし,20件中10件の攻撃者が,遮断中もSSHサーバにパケットを送信し,遮断解除後180秒以内に再びパスワードクラッキング攻撃を仕掛けてきていた。(著者抄録)