抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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損傷した核酸の検出法の開発に多くの研究が焦点を当てている。しかし,報告されたほぼすべての方法が,多段階法からなり,制約を受けて,高価な装置を必要とするか,高いレベルの妨害を受ける。本研究で筆者らは,核酸からのテルビウム(III)(Tb
3+)へのエネルギー移動に起因して増強された発光を利用し,損傷した核酸に適用できる新規で単純で安価で簡単な試験を報告する。一本鎖オリゴヌクレオチドが,Tb
3+の発光を大きく強化するが,2本鎖DNAは,強化しない。注目するオリゴヌクレオチドに対して補完的なDNAヘアピンプローブを利用して,Tb
3+/ヘアピンプローブがUV損傷DNAの検出に適用される。ヘアピンプローブは,損傷DNAのみとハイブリッド形成する。しかし,損傷DNAは,一本鎖のままで,Tb
3+の固有の蛍光を増強してDNA損傷量に比例して検出可能なシグナルをもたらす。このことが,UV損傷DNAの高感度定量へのTb
3+/ヘアピンプローブの利用を可能にする。Tb
3+/ヘアピンプローブは,従来の分子標識プローブ(MBs)と比べてDNA損傷に対してすぐれた選択性,及びMBsよりも2.5倍高い感度を示し,検出限界は4.36±1.2nMであった。また本プローブは,MBsの1/8のコストで合成が容易であるので,DNA損傷の高速大量定量分析への利用に推奨される。Copyright 2013 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.