抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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メラミン・ユリア樹脂接着剤を用いたMDF(JIS規格30Mタイプ)が盛岡市内で16年間屋外暴露され,その劣化状態が調べられた。重量減少率は8~12%,曲げ強度の残存率は46~66%,曲げ弾性率の残存率は32~51%であった。また,はく離強度の残存率は,試験片採取位置に応じて14~47%に分布した。劣化の大きなパネル端面付近で測定された釘側面抵抗(縁短距離12mm)は,残存率が40~51%であり,同一部位のはく離強度の残存率よりも高かった。また,釘頭貫通抵抗の残存率は77~86%であり,劣化の程度は他の物性に比べて小さかった。一方,同種の市販MDFを用いた盛岡近郊における短期の屋外暴露試験(5年間)の結果を用いて,暴露16年目の各種物性の劣化状態が推定できるかを検討した。推定は時間軸を暴露期間そのもの,暴露期間の対数および平方根の3種類に対する回帰直線式の外挿で行った。最も良好な推定の組み合わせは,時間軸を暴露期間そのものとした場合の重量減少と釘側面抵抗,暴露期間の平方根とした場合のMOEであった。はく離強度や釘頭貫通抵抗は,暴露5年間では明確な劣化傾向が現れ難いため推定不可能であった。これらの長期の劣化挙動を推定するには10年程度の屋外暴露試験が必要と思われる。(著者抄録)