抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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底層貧酸素化における酸素消費機構や有機物負荷のうち陸域からの外部負荷と藻類発生による内部負荷の寄与度が明確でないことから,効果的な対策の選定や対策実施効果の評価が困難となっている。このため,底層における酸素消費機構と汚濁源ごとの酸素消費への寄与度を明らかにし,効果的な対策の提示が求められている。平成23年度は陸域汚染源から負荷される有機物や内部生産される藻類の酸素消費速度を評価するため,都市域の河川水,水田排水及び集積培養した珪藻の酸素消費量を測定した。また,平成23年の夏に霞ケ浦で異常発生したアオコの酸素消費量を測定した。都市域の河川水,水田排水及び集積培養した珪藻の酸素消費量は,5日経過時のCOD1mg/L当りの酸素消費量で比較すると都市域の河川水(1.6mg/L)>水田排水(1.3mg/L)>珪藻(0.05mg/L)であった。また,H23年夏に霞ケ浦で異常発生したアオコを遠心分離により集積したのち,10,20,30°Cで約6か月間保存したものについて酸素消費量を測定した。各温度条件で保存した試料の酸素消費量は,5日経過時のCOD1mg/L当りの酸素消費量で比較すると1.4mg/L(10°C),1.0mg/L(20°C)1.5mg/L(30°C)であり,集積培養した珪藻の酸素消費量(0.05mg/L)に比べ大きいことが分った。