抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本においても「電力システムに関する改革方針」が閣議決定されたことから,本格的な電力自由化に取り組んでいくこととなる。そこでなによりも重要な前提条件は,送電部門の分離独立と電力市場設計である。すなわち自由で公平な競争市場を通じて,電力の効率性が達成されるための必要な条件は次の6点である。1)発送電一貫電力会社の送電部門の分離独立,2)電気の物理特性を踏まえた,効率的で流動性の高い卸売市場の設計,3)卸売市場の競争促進に向けた構造改革,4)小売市場への新規参入促進に向けた環境整備,5)スマートメーターの普及などにより,需要の価格弾力性向上策の推進,6)競争の阻害要因を除去するために必要な措置の実施,である。しかし,福島第一原子力発電の教訓から,自由競争に移行する上で,原子力発電は他の発電部門と異なる扱いが必要と思われる。すなわち,全国で一本の原子力発電にまとめ,技術の維持,設備の管理,使用済み核燃料の処理,廃炉の処理を集中的に行える体制をつくることが望ましい。