抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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中央教育審議会の答申「学士課程教育の構築に向けて」において,大学に期待される改善方法の一つとして,大学におけるリメディアル教育が求められている。学習院大学物理学科では,指定校推薦と公募制推薦の2つの推薦入学制度が設けられており入学者の約20%を占めているが,一般入試の学生より学力の低い学生がいることが問題となっていた。原因として,推薦入試の評価基準の問題,高校でのドリル不足,合格後入学まで勉強しないことが考えられる。そこで,推薦入学者に対して入学前教育を実施することにした。目的は,「基礎学力の維持・向上」である。任意受講であるため,全員が受講しやすいプログラムとして,e-learningによる教育プログラムを構築した。本稿では,教育内容と使用教材について報告するとともに,2012年度推薦入学予定者に対して実施した結果を報告した。期間は1月~3月の3か月間であり,学習内容は「微分・積分(高校数学+α)」とした。推薦入学者11人中10人が受講した。終了後のアンケート結果では,「学力の維持・向上がはかれる」「学習習慣が保たれる」との回答があり,狙い通りの効果が得られた。受講生の金銭的負担もなく,少ない経費で入学前教育を実施できた。