地球温暖化の抑制を目指して,大気中のCO2濃度を一定値以下に維持するための手段の一つとして,CCS(CO2 capture and storage:CO2回収貯留)が挙げられており,実用化への期待が世界中で高まっている。(株)IHIでは,CO2回収技術のうち,酸素燃焼技術に早くから着目し,1989年から技術開発を行ってきた。その大きなステップとして,2008年から,オーストラリアのカライド発電所において,酸素燃焼実証プロジェクトを推し進めている。本文では,カライド酸素燃焼プロジェクトの進捗状況やカライドプロジェクト以降の実用化に向けた取組み等について紹介する。(著者抄録)