抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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従来の吸収冷凍機用媒体には,LiBr水溶液が使用されている。吸収冷凍機は,加熱源温度と冷却水温度の条件で動作するが,その飽和特性から,一般に110°C以上の熱源を必要としている。また,媒体を再生して得られる冷媒は水であり,凝固点が0°Cのため,氷点下冷熱を製造することはできない。一方,工場廃熱は100°C以下であり,利用されないまま環境中へ廃棄されている。それゆえ,もし100°C以下の熱源温度で空調用冷熱を製造できれば,空調コストを大きく減少させることができる。さらに,氷点下冷熱を製造できれば,ファンコイルの小型化が可能となるうえ,大幅な用途拡大が期待される。これまで,新媒体を再生して凝縮器で得られる新冷媒H
2O-1,4-dioxaneの凝固点を計測し,新冷媒の凝固点が氷点下になることを示した。本論文では,新媒体の飽和特性に及ぼすLiBrおよび1,4-dioxaneの濃度の影響について実験的検討を行った。その結果,新媒体と従来媒体を比較すると,同じ温度では新媒体の飽和圧力は従来媒体より高いことが判明した。したがって,新媒体を利用する吸収冷凍機は,100°C以下の熱源で,十分動作することが分かった。(著者抄録)