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J-GLOBAL ID:201302280164831130   整理番号:13A1156835

肥満が誘発する腸内細菌代謝産物が,細胞老化関連分泌表現型を介して肝がん発症を促進する

Obesity-induced gut microbial metabolite promotes liver cancer through senescence secretome
著者 (22件):
資料名:
巻: 499  号: 7456  ページ: 97-101  発行年: 2013年07月04日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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この数十年間,肥満はほとんどの先進諸国で増え続けており,数種類のよく見られるがんについては,肥満が重要なリスク因子であることが徐々に認められるようになっている。しかし,世界的な肥満の増加の勢いには衰えが見えないため,肥満が関連するがんの発症機構の解明は緊急の課題となっている。肥満が関連したがんに関係するとされるいくつかの事象が示されているが,これらの事象を統合する分子機構の詳細は,ほとんどわかっていない。今回我々は,マウスでは肥満が関連した肝がん(HCC)の発症促進に,細胞老化関連分泌表現型(SASP)が重要な役割を果たしていることを明らかにした。食餌性の肥満や遺伝性の肥満は腸内微生物叢の変化を引き起こし,腸内細菌の代謝産物でDNA損傷の原因になることが知られているデオキシコール酸(DCA)レベルを上昇させる。DCAの腸肝循環によって肝星細胞(HSC)がSASP表現型をとるようになり,肝臓でさまざまな炎症誘発因子,腫瘍促進因子を分泌するため,マウスでは発がん物質曝露後のHCC発症が促進される。興味深いことに,DCA生産を阻害したり,腸内細菌を減少させたりすると,肥満マウスのHCC発生を効率よく防止できる。また,SASP誘導因子を欠失したマウスや老化したHSCを除去したマウスでも同様な結果が観察され,HSCのDCA-SASP誘導経路が肥満に関連したHCC発症に重要な役割を果たしていることが示された。さらに,非アルコール性脂肪性肝炎患者のHCC発生領域に見られるHSCにもSASPの兆候が見られることから,ヒトの肥満関連HCC発症の少なくとも一部には,マウスの場合と同様な経路が寄与している可能性が考えられる。これらの知見によって,肥満に関連したがんの発症について新たな重要な手がかりが得られ,肥満に関連したがんの制御に新たな道が開かれた。Copyright Nature Publishing Group 2013
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分類 (3件):
分類
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発癌機序・因子  ,  消化器の腫よう  ,  代謝異常・栄養性疾患一般 
物質索引 (1件):
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