抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本総説では,木材細胞壁形成の日周性に関する最近の研究動向を,筆者らの研究を中心に概説する。針葉樹分化中仮道管の二次壁新生面では,昼と夜で様相が異なっている。昼はセルロースミクロフィブリルが明確に観察され,夜はヘミセルロースを主成分とする無定形物質が観察される。このことは,針葉樹仮道管の細胞壁形成において,二次壁新生面への細胞壁成分の供給に日周性が存在することを提案する。さらなる研究によって,二次壁新生面における様相の日変動は,24時間の明暗周期や分化中細胞の体積の日変動に伴って起こることが明らかになってきた。二次壁新生面への成分供給の日周性は,光条件や分化中細胞の水分状態(膨圧)の日変動と関連があることが推察される。(著者抄録)