抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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リチウムイオン電池はその優れた性能から広く利用されるようになってきたが,用いられる金属の資源問題が懸念されている。このため,資源的に豊富な材料で構築された電池の開発が進められている。ナトリウムイオン電池もその一つであり,理論電池容量はリチウムイオン電池に匹敵すると予測されている。本研究においては,正極活物質としてNa
2/3Fe
1/3Mn
2/3O
2を提案し,その製造方法の検討および電気化学的性質の評価を行なった。硝酸ナトリウム,硝酸鉄および硝酸マンガンを出発材料として前駆体溶液を調製し,電気炉内での噴霧分解法によって粉末を調製した。これを,800~1200°Cにおいて二次焼成した。得た粉末についてXRDおよびSEMを用いてキャラクタリゼーションを実施した。さらに,この粉体を用いてボタン型電池を作製し電池試験を実施した。これらの実験から,噴霧熱分解-二次焼成により,平均粒径1.2μmのNa
2/3Fe
1/3Mn
2/3O
2粉末を得ることができたことを示した。この電池特性は初期においては203mAh/gの放電容量を示したが,サイクル特性はあまりよい結果を得ることができなかった。