抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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岩手県大船渡市大船渡湾は,環境基準の未達成が常態化しており,早急な水質改善が求められているため,通常の環境調査に加えて平成21年度から水環境調査が実施された。平成21年の秋~冬,平成22年の春~秋と実施され1年間の調査データが集められた。さらに継続調査を予定していたところ,東日本大震災で被災した。本プロジェクトでは,震災後の大船渡市が主催する大船渡湾水環境調査に同行し,その都度の意見・情報交換および湾内流入河川の水質調査活動を通して,大船渡湾の今後の水環境管理に対する専門的支援のための協力体制を作ることを目的とした。調査は平成23年6月から10月まで月に1回の頻度で5回実施された。また,これとは別に,本プロジェクトの独自調査として湾内流入河川の水質調査を8月と10月に実施した。本稿では,これらの調査の概要を報告した。防波堤が倒壊したことにより,水質環境が改善された(湾内外の水の交換量が約3倍になったと推定)ことが明らかになった。そのため,水環境を保全しつつ防災にも役立つ防波堤の設計案が,大船渡港湾口防波堤復旧に関する水質保全検討会でまとめられた。