抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近代数寄者による茶室の一種として,「田舎家」と呼ばれるものがある。本稿では,「田舎家」を,近代数寄者の好みを示す,近代における住宅の-様式としてとらえ,いつごろから,どのようなものを「田舎家」と呼ぶようになり,またそれは時期によってどのように変遷したのか,当の近代数寄看たちの茶会記録のなかから,探究を試みた。研究方法は,近代数寄者によって書かれた茶会記録を通覧し,「田舎家」もしくは「田舎屋」,「百姓家」,「田舎」の記述のある箇所(以下,「田舎家」という)を抽出した。本稿で取り上げた茶会記録によれば,近代数寄者の「田舎家」は,明治20,30年代頃には,本席に付属する寄付のような副次的なものであり,一風変わった演出によって,数寄者の創意を表現する一種しの道具立てであったと思われる。