抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本資料は,壮年期の非正規労働が直面する課題をヒアリング調査により明らかにしたものである。働く人々の意識が多様化するなかで,非正規労働者が増加している。これに対し,非正規労働者の雇用の安定,処遇の向上を図る動きとしては,「パートタイム労働法」改正,「労働者派遣法」改正,「労働契約法」改正など,雇用・就業形態ごとの立法政策があげられる。他方で,雇用・就業形態の枠にとらわれない,対象者層別の対策も欠かせない。その典型は,バブル経済崩壊後の「就職氷河期」において,非正規労働者として働くことになった若年者に対する支援施策である。代表的な施策として,学校から職業への移行プロセスの改革,若年の非正規労働者に対する企業内外での能力開発の強化などをあげることができる。しかし,「就職氷河期」と呼ばれた時期に学校を卒業した者も,いまや40歳前後の壮年に達している。これら壮年非正規労働者は,自身の加齢,両親の他界などにより生活上の負担が大きくなること,同年代の正社員との賃金格差が大きくなること,正社員への登用・転職の可能性が若年期と比べて高くなくなることなどから,若年非正規労働者よりも,仕事と生活の両面で困難な状況に直面している場合が多いと予想される。そこで,「正規,非正規の多様な働き方に関する調査研究」の一環として,「壮年非正規労働者の働き方と意識に関する研究」に取り組んだ。本資料は,その報告書であり,非正規労働が直面する課題を整理し,それらに対する対策を論じている。