抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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クリンカ摩砕はエネルギー大量消費工程であり,これに要する電気エネルギーは全セメント製造エネルギー量の約40%に達する。エネルギーの工業的比消費量はクリンカ組成に依存し,約30~80kW・h/tである。従来型粉砕機はその効率が非常に低く,大きいエネルギー消費量に一部対応する。粉砕効率の改善とエネルギー消費量の低減はセメント品質にもよい効果を与える。粉砕媒体の効率は,実験室試験では評価しにくく,その利用の適合性は工業試験でのみ判定できる。実験室試験は,その予備的効率評価と新しい組成処方開発においては必要である。ここでは,Zeisel社製ボール/鉢型粉砕機による可能性を検討し,粉砕媒体の有効性を予測した。回転システム半径,粉砕軸回転速度,作用力,時間,非粉砕エネルギー,質量の関係式で粉砕エネルギーを算出した。初めに多価アルコール(モノ-,ジ-,トリエチレングリコール)型粉砕媒体を用いた摩砕性データ(クリンカ,スラグなど)とその効率順位を決定した。次いで粉砕機の生産率を増加する組成成分多価アルコールおよびセメント石の圧縮強度を増加するアミン(トリエタノールアミン,トリイソプロパノールアミン)をそれぞれ含む複合組成物を調べた。粉砕エネルギーおよびエネルギー消費節約率の比表面積依存性を比較検討した。実験室および工業水準における市販製品による添加物効果はよく一致した。この粉砕機による粉砕媒体の添加量,親水性などが関係する添加物のエネルギー節約効果を考察した。