抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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オマーンオフィオライトは,白亜紀後期に生じたネオテチス海中央海嶺が,白亜紀末期のユーラシア大陸とアラビア大陸との衝突によってアラビア半島東端に衝上したものである。オマーンオフィオライトの北部に位置するフィズ岩体とサラヒ岩体には,南北方向にモホ面が連続し,その東側に地殻セクションが,西側にマントルセクションが分布する。本小論では,マントルセクションの広域的な鉱物組成分布から得られた島弧環境下でのスラブ由来流体による海嶺性マントルの改変に関する最近の知見をまとめた。このマントルセクションで,スピネルのCr#[=Cr/(Cr+Al)原子比]を図示した。基底スラストからモホ面に向かって,Cr#が0.7より大きいスピネルを伴った枯渇性の高いハルツバージャイトが帯状に分布し,同様にCr#が大きいスピネルを含んだ厚いダナイトを伴っている。この枯渇性の高いハルツバージャイトとダナイトの分布について,海洋地殻の熱変成により放出された流体のマントルセクションへの広範な浸入をモデル化して解釈した。