抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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この実験室的研究の目的は溶鋼から固体非金属介在物を濾過することの有効性について多孔セラミックフィルターの細長比の影響を検証することである。本研究において使用した多孔オリフィスセラミックフィルターを説明する新しい,追加的な定義を提示した。これをフィルター細長比と呼んでいる。フィルタ細長比Sf1,(λ1=1.67)に対する溶鋼5組,と細長比Sf2(λ2=3.34)に対するもう5組の溶鋼(いずれも各溶鋼1組の重量は11kg)が約1853kに加熱された。次いで金属アルミを用いて脱酸した。濾過された溶鋼を受けるモールドおよび濾過装置は特殊なケーソン内に置かれ,ケーソン内はアルゴンガス雰囲気に保たれた。多孔セラミックフィルターはムライト(3Al
2O
3・2SiO
2)をベースに作られた。使用したフィルターは等しいオリフィス番号19,直径8.1x10
-1m,トータル濾過表面積はSf1にたいし5802X10
-6m
2,SF2に対し11604X10
-6m
2,である。炉内溶鋼温度を測定,記録し,濾過した。濾過時間は,すなわち鋳造時間そのものであるが,8~9秒になる。鋳造速度は0.098m/s,アルゴンガス流量は約5L/min.であった。ケーソン内は鋳造および濾過開始15分前からアルゴンで充たされた。凝固後,インゴットモールド内および注入ゲート,またフィルターの付着物から濾過された鋼と濾過されなかった鋼を試料採取した。濾過プロセス効率に及ぼすフィルター細長比の効果は,濾過しなかった鋼との関連で,濾過された鋼中の非金属介在物の数量変化および表面占有率を通じて決定された。多孔オリフィスセラミックフィルターをある程度の鋼種の鋳造に付加的な精練法として実施すれば非金属介在物のかなりの低減(約20%ほど)をもたらすであろう。