抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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出力端子間にアイソレーション抵抗を設けたWilkinson型電力分配器は,アンテナ給電回路や増幅器前後段の分配合成回路などに広く適用されている。Wilkinson型電力分配器を誘電体基板により実現する場合,しばしばアイソレーション抵抗は抵抗膜から作製される。この場合,抵抗膜の単位面積当たりの抵抗値は膜厚に依存することから,膜厚を精度良く製造することが必要である。しかし,実際には膜厚を精度良く製造することには限界があるため,製造した抵抗値が設計値と異なり,特性が劣化する問題がある。そこで,本稿では抵抗値がばらついても特性劣化の小さい分配器として,アイソレーション抵抗並列装荷型電力分配器を提案する。本分配器は,1/4波長線路を介して並列接続した2つの抵抗を出力端子間に接続した構成であり,抵抗値がばらついても2つの抵抗の合成抵抗値がほぼ一定となるため,特性劣化が小さい。X帯で動作する本分配器を設計し試作評価したところ,抵抗値が設計値から最大50%ずれた場合でも,反射・アイソレーション量が-20dB以下となる帯域幅は30.2%以上維持されており,本分配器は抵抗値がばらついても特性変動が小さいことを確認した。(著者抄録)