抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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大小の沼が散在する湿地であった静岡市葵区の麻機遊水地一帯は,戦後,土地改良が進み水田や蓮田として利用されてきたが,巴川の治水対策として遊水地の整備が行なわれている。1999年にミズアオイ,ミズニラ,オオアブノメ等の多くの希少種が復活したが,その後,植生遷移により姿を消す希少種が増え,外来種の侵入が著しいため,自然再生事業が進められている。本遊水地で認められた外来種のアイオオアカウキクサの分布拡大と在来の絶滅危惧種であるアカウキクサの衰退について報告した。アカウキクサは2002年7月に確認され,2010年夏には掘削工事が完了した第1工区全域の開放水面に広がった。しかし,2010年12月に初認された数個体のアイオオアカウキクサが急速に広がり,2012年11月にはアカウキクサは小さな池で確認されるのみとなり,わずか2年で入れ替わってしまった。今後,ミズアオイの発芽に影響はないのか気になるところである。