抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,ソフトウェア開発を評価する枠組みであるISO/IEC15504(Software Process Improvement and CapabilitydEtermination:SPICE)を活用して,ソフトウェア開発プロセスを改善する組織が多くなっている。特に,欧州の自動車メーカーは,Automotive SPICEという自動車用SPICEによる能力水準達成を調達条件の一つとしており,加えて車載電子機器の機能安全規格ISO26262に準拠した開発プロセス確立のためにもAutomotive SPICEへの対応が必須となりつつある。しかしながら,Automotive SPICEは,抽象的な記述内容の解釈やアセスメント方法の具体化が困難なため活用が難しく,自動車メーカーから要求される能力水準3の達成に3~4年を必要とする組織が多い。そこで,三菱電機グループは,アセスメント及びアセスメント結果に基づくプロセス改善を効率的に行う技法を開発し,能力水準3の達成期間を約2年に短縮した。最大の課題であった記述内容の解釈は,三菱電機グループ内の有識者が具体化してグループ内用語で書き換えることで解決し,三菱電機グループ向けのプロセス診断モデルを作成した。これによってグループ内のソフトウェア技術者による自己診断を可能とした。さらに,設計システム技術センターにプロセス改善の専門家であるアセッサを育成し,各事業所のアセスメントに加え,アセスメント結果に基づくプロセス改善も支援する体制を構築した。(著者抄録)