抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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有機半導体を用いたエレクトロニクスは,一部のデバイスが実用化に至っており,さらなる発展が期待される。現在では有機系材料により様々な物性を待つ半導体や導電体,さらに圧電体の物質開発が行なわれている。著者らはこの点に着目し,異なる有機物質を膜厚をÅ単位で自動制御しながら高速に積層する装置を開発した。有機分子材料を加熱蒸着する際に,通常は,るつぼをヒーターで加熱する方法をとるが,応答が遅い欠点があるため,この装置では,集光ハロゲンランプを用い,蒸着物を入れた石英るつぼを六個回転ステージに載せ,ステッピングモータでランプ上に移動することにより3秒以内での迅速な切り替えを行えるようにしたものである。この装置を用いて有機物の高速製膜性を生かし,無機材料では得ることがむずかしいマクロな大きさを持つ超格子を得ることを目指している。今回,一つの開発対象として,光に応答して変位する光アクチュエータの機能を持つ材料を設計・作製して特性を評価した。ここでは,アモルファスの示す多彩な物性と高速製膜性を生かすために,高速で蒸着源を切り変えて超格子を作製できる機能を使って,P型半導体-圧電体-n型半導体の繰り返しから成る三色超格子を作製した。その結果,制作された超格子は光照射により起電力が発生し,また,キャパシタンス法で膜厚が変化することから光誘起の圧電効果が起こっていることが確認された。変位は小さいが,光アクチュエータとして動作したと考えられる。